検証日:2020年2月上旬
検証結果:MyRapidカードまたはTouch’n Goカードを購入しておくとその後の乗車がスムーズになる。チャージは駅にある青か緑の機械でした方がよい。階段での上り下りがMUSTな駅がある。
クアラルンプール国際空港(KLIA/KLIA2)からKLIAエクスプレス(KLIA Ekspres)でKLセントラル駅まで行き、そこからは市内の電車(LRT・MRT・モノレール)に乗り換えてホテルへ向かう方も多いのではないであろうか。そのような場合は、駅の自動券売機でチケットを購入しても良いが、KLセントラル駅の窓口でMyRapidカードを購入しておくとその後の乗車がスムーズになる。
今回は、MyRapidカードの使い方とともに筆者が体験したクアラルンプールの電車の乗り方を解説していこうと思う。
- 路線図、始発・終電
- MyRapidカードの購入方法
- LTR・MRT・モノレールの乗車方法
- MyRapidカードへのチャージ(Reload)方法
- MyRapidカードの有効期限は10年
- MyRapidカードの電車乗車以外での用途
- ウェブサイトで利用明細を確認できる
- Touch’n Goカードとどっちが良いか?
- モバイル決済による乗車はできるか?
路線図、始発・終電
クアラルンプールの電車はGoogleマップの経路検索に出てくる交通手段なので路線図を持っていなくても何とかなる。
上記路線図はrapidKLの公式ホームページから引用したものである。LRTやMRTやモノレールと記載されているが、後述するが、この違いはあまり気にする必要はない。ヒトが描かれているのは歩いて行ける距離であることを意味する。
始発と終電は、rapidKLの公式ホームページで確認することができる。
MyRapidカードの購入方法
改札付近にある有人窓口へ向かう。
窓口でMyRapidカードを購入したい旨を伝え、現金を渡す。
カード代が5リンギット(日本円で120円程度)で、最初に15リンギット(日本円で360円程度)がチャージされた状態である。
手に入ったカードがこれ。
LTR・MRT・モノレールの乗車方法
MyRapidカードあるいは自動券売機で購入したトークンを入手したら改札へ向かう。
改札機はこれ。ただし、駅によって改札機の形状は異なる。新機種/旧機種の違い?
MyRapidカードをタッチする。この改札機の場合だとピンク色のエリアである。トークンの場合もタッチである。
すると、ゲートが開く。上の画像では、モニターに筆者のMyRapidカードの残額が表示されている。
ゲートを通過したらホームへ向かう。
これはモノレールのホームであるが、そこそこきれいである。ホームドアは開けっ放し。
これはLRTのホーム(地下にある)。
モノレールの車内はこれ。真ん中に椅子があるタイプ。
モノレールの車両は、4両か2両編成である。通勤時間帯は結構混んだりもする。
降りるときは、改札に再度MyRapidカードをタッチすればよい。トークンの場合は、投入口があるので、投入する。
上の画像では、Fare Amount(運賃)として1.8リンギット(日本円で50円弱)と表示されている。このときは数駅乗車したので、日本に比べたら安い。
LRTもMRTもモノレールも乗り方は同じなので、基本的には違いを気にする必要はないが、モノレールの場合は駅のホームまでの動線に難がある場合がある。モノレールは改札口まで建物でいうと2、3階ぐらいの高さまで登る必要があるが、エスカレーター・エレベーターが片方のホーム側にしかなく、反対側のホームに移動するには階段を通る必要がある駅がある。大きな荷物を持っている場合は注意が必要である。
上の画像の駅では、反対側のホームに渡るには赤枠部分の通路を通ることになるが、階段の上り下りがある。反対側のホームを出たところにも地上への階段はあるが、エレベーター・エスカレーターは無い。
MyRapidカードへのチャージ(Reload)方法
チャージは以下の場所でできる。
- 駅の自動券売機
- 駅の窓口
- Touch’n GoのReloadマークのある機械(自動券売機の脇にある場合が多い)
- コンビニ等のTouch’n GoのReloadマークのある店舗
手数料(Reload Fee、0.5リンギット)が掛かる場所があるが、それがどこかはTouch’n Goの公式ホームページに掲載されている。駅の窓口、自動券売機でも同様に手数料がかかる。自動券売機の近くにある緑か青の機械なら手数料が掛からないので、それでチャージすることをお勧めするが、高々10円程度なので、手数料の掛からない場所をストイックに探し回るのは損な気もする。
なお、チャージのことをReloadと呼んでいる。
機械でのチャージ方法は、機械によって画面表示が異なるが、どれも英語表示に対応している。手順は画面のナビゲーション通りにやっていけばつまずくことはないと思われるので、解説は省略する。現金でチャージする。
MyRapidカードの有効期限は10年
前出の入場時の改札機に表示された画像を拡大してみる。
有効期限が2030年2月〇日と表示されている。そう、有効期間は10年間なのである。ただし、1年間使用しないと無効化してしまい、6か月おきに5リンギットが残額から引かれる。有効化するには窓口に依頼することになる。
MyRapidカードの電車乗車以外での用途
市内バスでも利用できる。というより、市内バスを利用するにはMyRapidカードか後述するTouch’n Goカードが必須アイテムとなる(無料で乗車できるバスもあるが)。その他には、コンビニをはじめとしたTouch’n Goのマークのある店舗で支払いが可能である。
ウェブサイトで利用明細を確認できる
Touch’n Goの公式ウェブサイトでアカウント登録すると、直近90日間の支払い・チャージの履歴を参照することができる。
> https://tngportal.touchngo.com.my/tngPortal/login
仕事で利用したときの立替の精算処理のときに役立つであろうか。
Touch’n Goカードとどっちが良いか?
もう一つの交通系カードとしてTouch’n Goカードというものがある。
しかし、MyRapidカードにもTouch’n Goのマークがあり、両方のカードを使用したことのある筆者は何が違うのか分からなかった。そこで、rapidKL(Prasarana Malaysia)のカスタマーサポートに問い合わせたところ、以下の旨の回答であった。
どちらのカードもTouch’n Goのシステムで動いており、券面以外の違いはない。
ネット上を検索すると、Touch’n Goカードの方が利用できる場所が多いという情報が出てくるが、それは数年前までの話。システムが統一された現在はどっちでも良い、ということである。ただし、Touch’n Goカードは販売されている場所が限られており、その一つがKLセントラル駅に直結ではあるものの少し歩くショッピングモール内にある。その分、短期旅行者にとっては駅で購入できるMyRapidカードに軍配が上がるか。
Touch’n Goカードの場合、店舗入り口に設置してある自動券売機(SELF-SERVICE KIOSK)にて発行できる(ただし、筆者は複数回訪れたが、発行できないときもあった。理由は未確認)。
なお、Touch’n GoはTNGと略されることがある。
【2022年6月27日追記】2022年4月にEnhanced Touch’n GoカードというNFC通信でスマホからカードにチャージできるように進化したカードがリリースされた。しかし、在庫切れでなかなか手に入らない状態である。
モバイル決済による乗車はできるか?
Touch’n Goの公式ウェブサイトによると、Touch’n Go eWalletという電子マネーのQRコードを改札機にかざすことで乗車できるようになる予定だが、使用できるのは7駅だけの計画である。
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1年以内にMyRapidカードを使用できる日が来るとよいのですが…
【2022年6月27日追記】2022年6月下旬、筆者はクアラルンプールに行くことができ、コロナ禍で1年以上使えずじまいだったMyRapidカードも窓口で有効化手続きをすることなく使用できることを確認した。電車の乗り方は、本記事検証日時点から何も変わっていないようである。