アメックス・スカイ・トラベラー・プレミア・カードで元が取れる人の条件

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検証結果
年間で{(年会費+ポイント移行手数料)÷(0.05×1マイルの価値)}円以上、対象の航空会社または旅行代理店で決済する人は元が取れる。
1マイルの価値はマイルの使用方法に大きく依存するので、自分の使用傾向で設定したほうが良い。

アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カードの券面

最大5.0%という驚異的なマイル還元率であるアメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード。しかし、年会費やマイル移行手数料などを考慮すると果たしてお得なのか。今回は、このカードで元が取れる人の条件を整理してみた。

スカイ・トラベラー・プレミア・カードの基本情報

アメリカン・エキスプレスの公式ウェブサイトから引用した情報である。

https://www.americanexpress.com/

年会費

38,500円(税込)

ポイントプログラム

スカイ・トラベラー・カードおよびスカイ・トラベラー・プレミア・カード専用のポイント・プログラムであり、SPGアメックスのような他のアメリカン・エキスプレスのカードのポイントとは合算できない。

1,000ポイントにつき1,000マイルに移行できる。移行できるマイレージプログラムは公式ホームページに掲載されている。JALマイルには移行できない。

還元率

対象の航空会社で航空券を支払った場合、または、対象の旅行代理店で対象商品を購入した場合は100円につき5ポイント(還元率5.0%)となり、それ以外の支払いでは100円につき1ポイント(還元率1.0%)となる。5ポイント対象の決済は公式ホームページでご確認いただきたい。

5ポイント付与は年間10万ポイント(200万円分の支払い)が上限である。

JALマイルへの移行はできないが、航空券の購入に関してはJALでも5ポイント付与の対象である。

ポイント移行手数料

ANAマイルに移行する場合は、年間5,500円(税込)が年会費とは別に掛かる。

ポイント移行上限

ANAマイルについては年間4万ポイントまでしか移行できない。他のアメックスカードからの移行分も合算しての上限である。

年会費と獲得マイルとの損益分岐点

年間の5ポイント付与対象の決済額と1ポイント付与対象の決済額から得られるマイル数は1ポイントが1マイル換算になることから、

{5ポイント決済額} × 0.05 + {1ポイント決済額} × 0.01 [マイル]

である。年会費やポイント移行手数料はお金であるため、これらと比較をするためにはマイルをお金の価値に換算する必要がある。そこで、1マイルあたりの価値で換算すると、

({5ポイント決済額} × 0.05 + {1ポイント決済額} × 0.01) × {1マイルの価値} [円]

が還元される金額となる。この金額が年会費とポイント移行手数料の和より大きければ、このカードを持っていて得であると考えられる。数式で表すと、

({5ポイント決済額} × 0.05 + {1ポイント決済額} × 0.01) × {1マイルの価値} ≧ 38500 + {ポイント移行手数料}

となる。この式を満たす年間の総決済額{5ポイント決済額}+{1ポイント決済額}の最小値を考えると、当然すべて5ポイント決済額に寄せた方が良いので1ポイント決済額は0円として、

5ポイント決済額 ≧ (38500 + {ポイント移行手数料}) ÷ (0.05 × {1マイルの価値})    ・・・(式1)

を満たす最小の5ポイント決済額が元が取れる閾値となる。

ポイント移行手数料はマイルに移行する航空会社で一意に定まるが、1マイルの価値については次で考察してみよう。

1マイルの価値 (1マイルはいくらか?)

1マイルの価値はいろいろなサイトで解説されており、これはある商品をマイルで取得するときに必要なマイル数とお金で取得する場合の金額の比で割り出す。

例えば、ANAの羽田-沖縄間の普通席の片道航空券でローシーズンのある日では、

<マイル> 特典航空券では7,000マイル必要
<お金> SUPER VALUE 75という運賃で最安値が9,210円

であるため、1マイルの価値は9,210÷7,000で約1.3円という換算になる。

しかし、特典航空券の場合、シーズンによって必要マイル数は異なり、また、お金で航空券を購入する場合も運賃種別によって値段は異なる。以下に商品に対する1マイルの価値を列挙してみた。

商品必要マイル数
[マイル]
運賃
[円]
1マイルの価値[円]
ANA 羽田-沖縄
普通席片道航空券
2020年12月1日~24日
7,000
(ローシーズン)
最安値
SUPER VALUE 75M
9,210
約1.3
最高値
FLEX A
54,310
約7.8
ANA 東京-ハワイ
エコノミークラス往復航空券
2021年4月28日~5月9日
43,000
(ハイシーズン)
Super Value
(予約クラスL)
64,000※
約1.5
ANA 東京-シンガポール
ビジネスクラス往復航空券
2021年1月30日~3月31日
60,000
(レギュラーシーズン)
Value Plus
(予約クラスZ)
264,000※
約4.4
ANA 東京-ニューヨーク
ビジネスクラス往復航空券
2021年1月5日~2月28日
75,000
(ローシーズン)
Value Plus
(予約クラスZ)
568,000※
約7.6
ANA 東京-ロンドン
ファーストクラス往復航空券
2021年3月1日~3月31日
165,000
(レギュラーシーズン)
Full Flex
2,678,000※
約16
※税金、燃油サーチャージなどの特典航空券の場合であってもお金で支払わなければならない費用(マイルで交換できない費用)は含めていない

この表から分かる通り、1マイルの価値はマイルで交換する商品で大きく変動するものであり、自分のマイルの使用傾向で設定すべきであろう。

このカードのポイントは、カードの支払代金やギフトカードなどマイル以外へも交換可能であるが、これらでは総じて1ポイントの価値は1円以下であるため、マイルに移行したほうがコスパは良い。

シミュレーション

では、前述の式1と1マイルの価値の考察から、実際に元が取れる決済額を求めてみたいと思う。

ケース1) ANAの国内線普通席、国際線エコノミークラスがマイルの主な交換先

マイルの交換先としてANAの国内線の普通席あるいは国際線のエコノミーを主としているケースを例としてみる。この場合、1マイルの価値は1.4円とおいてみると、前述の式1は、

5ポイント決済額 ≧ (38500 + 5500) ÷ (0.05 × 1.4) = 586666.667

つまり、このケースでは、最小額だと、5ポイント付与対象の決済額が年間60万円程度だと元が取れるカードということになる。航空券の支払いで年間約60万円となると、最安運賃で、羽田-沖縄を年間で約33往復、国際線のエコノミークラスだと東京-シンガポールを約9往復、ビジネスクラスで2回程度である。航空会社の多頻度客のレベルであろう。無論、元を取るために本来であれば行かないはずの旅行を追加で行くということをすると本末転倒である。あくまで年間で航空券代に60万円をもともと使っている人ということである。

ケース2) ANAの国際線ビジネスクラスがマイルの主な交換先

別のケースとして、マイルの交換先がANAの国際線ビジネスクラスが主たる人の場合だと、1マイルの価値を5.0円とおいて式1を計算してみると、年間で約18万円分、航空券の購入をしている人であれば元が取れる。

ANAマイルに移行したい場合は航空券の年間決済額が80万円を超えるときは注意

ANAマイルに移行したい場合で年間で4万ポイントを超えてしまう決済額(5ポイント付与の決済額だと80万円)になりそうな場合は注意が必要である。1年間で貯まったポイントをマイルに移行しきれないので、4万ポイントを超えた分については翌年以降に移行を持ち越すことになるが、ポイントを維持するためにはカードを解約してはならず、カードの維持とポイント移行には年会費とポイント移行手数料(合計44,000円)が発生するためである。前出の通り、他のアメックスカードのポイントへ移行することもできない。つまり、解約する年に4万ポイントを超えないようにするとともに、上記の元が取れる支払い額となるようにコントロールしておくのが良い。もし解約する年に4万ポイントを超えていた場合は、マイルに交換できない分のポイントはマイル以外へ交換することはできる。ANA以外のマイルへの交換には上限がないので、考慮不要である。

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いかがでしたか?
ご自身の航空券の決済額とマイルの交換先の傾向からこのカードが得かどうかのご判断の参考になれたのであれば幸いです。

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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、現在、海外渡航は行っておりません。
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