【外伝】マニュアル車をレンタルできるお店

投稿日:2022年4月3日
更新日:

CRZ 6速MT

現在の日本のレンタカーはほとんどがオートマ車(AT車)という状態であり、マニュアル車(MT車)を貸し出しているレンタカー事業者は少ない。そこで、マニュアル車をレンタルできるお店を調べてみた。この記事がマニュアル車に興味のある方の助けになれば幸いである。

マニュアル車をレンタルできるお店

今回調査した結果、マニュアル車をレンタルができることが確認できたお店は以下であった。調査はネット検索で行ったため、ホームページを開設していない事業者については確認できなかった。尚、以下に列挙している順序は事業者やサービスの優劣を表しているわけではない。また、レンタカー全般に言えることだが、貸し出し車種は頻繁に変わるので本記事掲載の車種はあくまで本記事投稿日時点での情報と捉えていただきたい。

Honda Cars 東京中央 (株式会社ホンダカーズ東京中央)

Honda Cars 東京中央 マニュアル車レンタル
> https://www.hondacars-tokyochuo.co.jp/rentacar/manualcar.html

Honda Cars 東京中央のホームページではマニュアル車レンタルの専用ページがあり、そこから予約することができる。Honda Cars東京中央の各店舗で借り受けることができる。返却店舗は借り受け店舗と同一でなくてもよく、別店舗に返却した場合でも追加料金は発生しない。

MT車は数車種あり、車種ごとに料金が設定されている。料金は他のレンタル事業者のMT車両と比べるとリーズナブルである。

マニュアル車レンタル車種一覧 2022年4月時点
出典:Honda Cars 東京中央

筆者も何度か利用したことがあるが、車両の年式は最新ではなく、数年から10年程度前の年式をレンタルに使用しているようである。筆者が利用した車両はすべて10万km越えであった。CIVIC TYPE Rは免許取得から2年以上という制限がある。

予約はレンタル希望日の1ヶ月前からである。水曜日(定休日)を跨ぐ予約は水曜日分が無料になる(一部の車種を除く)。また、17時以降に借りて翌日の12時までに返却すると最大19時間の利用だが6時間料金が適用される。水曜日分無料と組み合わせると、火曜日の17時に借り受け、木曜日の12時に返却すると、43時間利用で6時間料金となり、非常にお得である(ただし、2022年4月1日以降は火曜日または木曜日のどちらかも店舗の定休日となったことから、この技はできなくなってしまった)。

【2022年10月17日追記】2022年10月17日時点で、貸出を行っている車種は前述に比べて大幅に減ったようである。

ホンダレンタカー共立 (株式会社ホンダクリオ共立)

ホンダレンタカー共立
> http://xn--lckwbc1iudubc8e1762buowe.com/index.html

Honda Cars 川崎のレンタカー事業を運営している会社のようである。定休日は特に無いようである。神奈川県横浜市と川崎市にそれぞれ1店舗ずつある。

21歳未満、または、免許取得から1年未満の人は車両・対物事故免責額補償制度(有料で免責額の支払いを免除する制度)に加入できない。

おもしろレンタカー (株式会社はなぐるま)

おもしろレンタカー
> https://www.omoren.com/

関東、名古屋、大阪、和歌山に合計十数店舗あるレンタカー事業者である。今回調査した中では一番MT車の車種を豊富に取り揃えている。予約は2ヶ月前から可能である。

23歳以上かつ免許取得後3年以上でないと借りられない。また、MT車の練習のために利用することもできない。

Q:【ご利用条件】おもしろレンタカーの利用条件を教えてください。
A:ご利用は23歳以上かつ、免許取得後3年以上(MT車の場合はMT免許取得後3年以上、AT限定解除された方は解除された日から3年経過)の方に限ります。免許失効などによる免許証再発行の場合、裏面に『初心者標識免除』の判が押印されていれば、ご利用条件は満たしています。追加運転者も同条件です。

引用元:おもしろレンタカーホームページ「よくある質問」
https://www.omoren.com/guide/faq

Q:【ご利用条件】MT車に乗るのは久しぶりです。運転の練習でレンタルしたいです。
A:MT車の操作練習のためにお貸出しすることは出来ません。

引用元:おもしろレンタカーホームページ「よくある質問」
https://www.omoren.com/guide/faq

カーレンタル東京 (有限会社 ナウコーポレーション)

カーレンタル東京
> https://www.carrental-tokyo.jp/

千葉県松戸市に店舗があるレンタカー事業者である。免許取得後3年以上でないと借りられず、かつ、車種ごとに年齢制限(21歳以上とか25歳以上とか)が設けられている。

Q. レンタカーを借りるのに年齢等の制限はありますか?
A. MTの免許取得後、3年以上の方に限ります。※一部の車両には年齢条件が設けられている場合がございます。

引用元:カーレンタル東京ホームページ「よくある質問 FAQ」
https://www.carrental-tokyo.jp/faq/

Fun2Drive (The fun2drive Owners’ Club 株式会社)

Fun2Drive
> https://fun2drive.co.jp/

箱根(神奈川県)にあるスポーツカーレンタルをやっている店舗である。26歳以上かつ免許取得後3年以上が原則だが、会員登録状況、同行者有無・ツアー企画か否かで貸出条件が変わるようだ。

出典:Fun2Driveホームページ

1.5時間から9時間までのプランがメインで、箱根周辺を試乗することを想定したものと思われる。グレードの高い車種が揃っているので料金も高めである。走行距離の上限もある。

スカイレンタカー

スカイレンタカー
> https://www.skyrent.jp/

ホームページにMT車を指定しての貸出店舗の検索機能はない。MT車はキャンペーンの位置づけて貸し出しを行っているようなので、ホームページの「キャンペーン」から実施店舗、車種を探すのが良いだろう。本記事投稿日時点では、ホンダS660が東京、神奈川、福岡地区の一部店舗で、マツダロードスターが沖縄地区の一部店舗でレンタル可能であった。いずれも免許取得後の経過年数に制限があり、その年数は店舗ごとに異なっていた。

会員で基本料金5%OFF、オンライン決済で基本料金5%OFFとなり(両方合わせて基本料金10%OFF)、ANAマイルまたは楽天ポイントも貯めることが出来る。

タイムズカーレンタル

タイムズカーレンタル
> https://rental.timescar.jp/

MT車は、ホームページの「店舗検索」の「クルマから店舗を探す」へ進んで検索すると良い。本記事投稿日時点だと、マツダロードスター1500が、宮城、大阪、兵庫の店舗でレンタルできるようであるが、他にはないようである(トラックならあるが)。

出典:タイムズカーレンタル ホームページ

オリックスレンタカー

オリックスレンタカー
> https://car.orix.co.jp/

ホームページにMT車を指定しての貸出店舗の検索機能はない。MT車はキャンペーンの位置づけて貸し出しを行っているようなので、ホームページの「キャンペーン」から実施店舗、車種を探すのが良いだろう。本記事投稿日時点では、ホンダS660、マツダロードスター、トヨタGRヤリスが神奈川の一部の店舗でレンタル可能であった。検索はホームページからできるが、予約は電話対応のみのようである。車種によっては免許取得後経過年数、年齢に制限がある。

ワンズレンタカー【2022年7月16日追記】

ワンズレンタカー
> https://www.ones-rent.com/

全国に店舗があるレンタカー事業者である。僅かながら、一部の店舗でMT車を貸し出しているようである。筆者が確認したところでは、マツダデミオが西宮甲子園店で、スズキスイフトが八千代台店で、フォルクスワーゲンが橿原曲川店で、スズキスイフトRSが橿原四条店で、貸し出しているようであった。また、レンタル料がリーズナブルなのが特徴的である。

免許取得後1年未満、21歳未満の人は免責補償制度には加入できない。

個人間カーシェアAnyca

Anyca
> https://anyca.net/

Anycaという個人間カーシェアサービスがある。このサービスでは個人の車両を借りることになる。ここを検索すると、MT車もある程度ヒットするので、個人間の車の貸し借りに抵抗のない方は選択肢になろう。料金はピンキリである。

予約時に注意したいこと

車両補償の免責額・NOCの額が高い場合がある

今回の調査で分かったのだが、車両故障時の修理費の免責額(修理費がある額以上になった場合はその額までしか払わなくて良いとする額)、ノンオペレーションチャージ(NOC、営業補償)の額が観光客向け、街乗り向けなどの一般のレンタカーよりも高い傾向にあるということである。例えば、NOCについては、一般的には自走できれば2万円、自走できなければ5万円というのが相場だが、今回調査したある店舗では、自走できて15万円、自走できなければ30万円だった。車両のグレードが高いので当然といえば当然なのだが、車両を少しでも損傷させてしまった場合(ホイールのガリ傷など)、修理費+NOCで10万円は超えることになる。

一般的なレンタカー今回調査したMTレンタカーの一部
対物賠償の免責額5万円10万円
車両保証の免責額5万円10万円
NOC(自走可)2万円10~15万円
NOC(自走不可)5万円20~30万円
一般的なレンタカーとの免責額の比較

全国展開していたり、AT車も多く貸し出している事業者では、他の車両との兼ね合いなのか、一般的なレンタカーと同等の免責額としている傾向にある。

年齢、免許取得からの経過年数に制限がある場合が多い

レンタカー事業者としては、MT車はAT車よりも操作が難しいということとグレードの高い車種となる傾向にあることから、運転技能の低い人、問題が発生したときに対処できない人には貸し出したくないという意図があるのだろう。

年齢、免許取得からの経過年数に制限なく借りられるのが、今回確認した限りでは、Honda Cars東京中央(CIVIC TYPE Rを除く)、ホンダレンタカー共立、タイムズカーレンタルになるが、ホンダレンタカー共立は前述の通り車両・対物事故の免責補償の加入条件に年齢、免許取得後の経過年数の制限がある(加入できない場合は、車両に傷を付けたら免責補償額までは負担する必要がある)。

どの事業者でも、免許取得からの経過年数については予約段階でシステムで判断することができないため、ホームページからの予約を受け付けている場合は条件に満たなくても予約できてしまう(その場合、当日の貸渡時に断られるものと思われる)。従って、予約者側が表示されている注意事項をよく読む必要がある。

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旅好きが旅にまつわるデジタルライフをゆるめにお届けする場所です。執筆者はひと月に最低1度は海外に出掛け、現地の路地裏をウロチョロしています。

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