検証日:2020年10月中旬
検証結果:取扱店舗の多さ、クーポン受け取り・使用時の作業量から、紙クーポンの方が利用しやすいだろう。
2020年10月1日から日本全国で始まったGo To トラベルの地域共通クーポン。このクーポンは紙と電子の2種類の媒体があるが、今回は筆者がそれぞれを使用して良し悪しを確認してみた。
各見出しへのリンク
Go To トラベル 地域共通クーポン取扱店舗
取扱店舗マップ
Go To トラベル事務局による取扱店舗マップ
> https://map.goto.jata-net.or.jp/
このサイトで、各取扱店舗がどの媒体のクーポンを取り扱っているかを確認することもできる。
コンビニで消化する手も
すべての土産物店や飲食店などでクーポンが使えるわけではないため、スマホ片手にクーポンの取扱店舗を探す観光客の姿も。多くのコンビニチェーンで取り扱っているため最悪(?)コンビニで消化しても良いだろうが、1,000円程度ならともかく、5,000円ほど余ってしまうとコンビニでは使い切れない。
マップに載っていなくても取り扱っている店舗がある
一方で、前出のGo To トラベル事務局が提供している取扱店舗マップには載っていない店舗でもクーポンを取り扱っているケースがある。例えば、那覇空港国内線ターミナル2Fの土産物店は、マップによれば検証日時点では数店舗しか掲載されていなかったが、実際にはほとんどの店舗で取り扱っていた。
飲食店での取り扱いは少ないのが現状
地域共通クーポンが始まって以来、日々取扱店舗は増えているが、飲食店での取り扱いがまだ少ない印象である。
ホテルのレストランが穴場?!
しかし、クーポンの飲食利用をあきらめるのはまだ早い。ホテルが取扱店舗になっているとそこに入居しているレストランも取り扱っている場合がある(マップの表示上はホテルしか取扱店舗として表示されていなくても)。クーポンを利用することでホテルのランチブッフェが大幅割引で食べることもできるので、宿泊地近隣のホテルを調べてみると良いだろう。
筆者は、ホテルJALシティ那覇の2,300円のランチブッフェを、OneHarmony会員特典(2,300円が2,000円になる)と2,000円分の地域共通クーポンを利用して、無料で食べることができた。
Go To Eatとの併用も可能だが選択肢が狭まる
グルメサイトでGo To Eat対象店舗かつGo To トラベルの地域共通クーポン取扱店舗を予約すればGo To Eatでのポイントも取得できるが、現時点ではGo To Eatと地域共通クーポンの両方に対応している店舗が少ないので食べるものが限られてしまう。
さらにマイルも加えて三重取りも可能
さらに、JALやANAのマイレージモールを経由してグルメサイトでGo To Eat対象店舗を予約すればマイルも貯まるので三重取りも可能ではある。
紙クーポンについて
紙クーポンは1,000円単位の紙となっている。5,000円分ならば5枚のクーポン券となる。
紙クーポンの受け取り方法
Go To トラベル対象施設を利用するときに対面で受け取る。例えば、宿泊施設であればチェックインの際に受け取る(厳密には、受け渡しタイミングは宿泊施設の運用による。2020年10月28日追記)。
受け取る際に旅行サイトが発行するQRコードを施設に見せるように旅行サイトではアナウンスされているが、筆者の体験では実際には見せなくても受け取れた。
紙クーポンの使用方法
Go To トラベル地域共通クーポン取扱店舗で会計時に使用する枚数を渡す。足りない分は現金・カード・モバイル決済など、その店舗が扱っている通常の支払いをする。
紙クーポンの有効期間
宿泊旅行の場合はチャックイン日の受け取った時点からチェックアウト日まで、日帰り旅行の場合は旅行の当日のみである。有効期間は各紙クーポンにもスタンプされる。
電子クーポンよりも早く受け取れるかも?!
電子クーポンの場合は後述するが、宿泊旅行ではチェックイン日の15時からでないと受け取れない。チェックイン開始時刻が15時よりも早い宿泊施設では電子クーポンよりも早く受け取れることになる。※
さらに、クーポンを受け取れるのは必ずチェックイン時かというとそうでもなさそうだ。筆者の体験では、チェックイン可能時刻よりも前に宿泊施設に到着し、荷物の預かりをお願いしたときに地域共通クーポンを発行してもらうことができた宿泊施設があったためだ。しかし、チェックイン時でないと発行しない宿泊施設もあったため、これについては宿泊施設の運用に依存するようである。
※ 【2020年10月28日追記】Go To トラベル事務局によると、必ずチェックイン時に受け取れるというわけではなく、受け渡しのタイミングは宿泊施設に任せているとのことである。実際、15時前にチェックインはできてもクーポンは15時から受け渡しを行う宿泊施設もあったので、15時よりも早くチェックインできる宿泊施設は電子クーポンよりも早く受け取れることになるとは限らないので訂正します。
不正防止の透かしが仇に?!
紙クーポンにある”COPY”という透かしがはっきりと見えることを理由に実際には複製をしていないのに取扱店舗側から利用を断られたというケースがあったことが2020年10月12日にいくつかのメディアで報じられた。筆者はこのケースに遭遇していないが、電子クーポンにはないリスクであろう。
電子クーポンについて
電子クーポンの受け取り方法
旅行開始日の15時以降に旅行会社(Yahoo!トラベルなど)が指定するURLをブラウザで表示させるか、Go To トラベル事務局の受取サイトにアクセスする。この受け取り作業は会計前までにやっておくとよい。
Go To トラベル電子クーポン受取サイト
> https://goto-travel-ecoupon.jp/
上記のページで、旅行業者ID、予約番号・受取番号、初泊の宿泊施設の都道府県を入力し、reCAPTCHA(“私はロボットではありません”のチェック)を実施後に”上記に同意してクーポンを見る”をタップする。Yahoo!トラベルでは、旅行業者IDと予約番号・受取番号は、Yahoo!トラベルのサイトの予約詳細画面で確認する。旅行業者IDは、上記のページの”予約した旅行会社の旅行事業者等ID”の”?”から一覧が確認できる。
残高と発行できるクーポンの単位が表示される。上の例だと、1,000円分と2,000円分がそれぞれ一つずつである。
クーポンの単位を選択して(下の例では2,000円を選択した)、
“クーポンを発行する”をタップする。
選択したクーポンが発行される。残っているクーポンについても同じことをやれば発行される。すぐに使う分だけを発行しておいても良い。以下は全部発行したときの画面である。
電子クーポンの使用方法
ネットに繋がっている必要がある。スマホで取扱店舗に提示してあるQRコードを読み取りを行う(店舗提示型)ものであり、PayPayや他のQR決済のように自分のバーコードを読み取ってもらう方式(利用者提示型)は用意されていない。
手順は、まず上の画像の状態で使いたい金額分のクーポンの”今すぐ使う”をタップする。
“QRコードをスキャンする”をタップする。QRコードの読み取りモードになるので、会計場所などに提示されている店舗のQRコードを読み取る。
読み取りがうまくいくと、以下の画面になる。
上の状態で、店員に見せる。その後、”利用済みにする”をタップする。
利用済みの状態になるので、店員にこの画面も見せる。
使用するクーポンが一つだけならここでクーポンの操作は終わりだが、クーポンを複数使用する場合は”更にクーポンを使う”をタップし、同じ作業を繰り返す。最後に、足りない分は現金・カード・モバイル決済など、その店舗が扱っている通常の支払いをする。
使用済みのクーポンは以下のように表示される。
受け取り作業も含め、紙クーポンに比べて利用者側の作業が多い印象である。紙クーポンのように、物の受け渡しがない分、衛生的ではあるかもしれないが。
電子クーポンの有効期間
宿泊旅行の場合はチャックイン日の15時からチェックアウト日の23時59分まで、日帰り旅行の場合は旅行当日の12時から23時59分までである。
クーポン利用時のスマホのブラウザに注意
AndroidはChrome、iPhoneはSafariという指定がある。QRコードをスキャンする際にこれらがデフォルトブラウザになっていないと会計時にもたつくことになる。iPhoneの場合は何も変更していなければSafariになっているであろうが、AndroidではChromeをインストールしていない場合は、事前にインストールしておこう。デフォルトブラウザになっていなくてもURLをコピーして、指定のブラウザを起動してURLをペーストすればQRコード読み取りモードにはできる。
QRコード読み込みの際の留意点
・iPhone(iOS):ブラウザはSafariをご利用ください。
・Android:ブラウザはChromeをご利用ください。※それぞれの環境で上記以外のブラウザを利用している場合
引用:Go To トラベル事務局 ホームページ https://goto.jata-net.or.jp/coupon/denshi.html
(例えばアプリ内ブラウザ等)QRコードスキャンが利用できません
もし、QRコードの読み取りモードにできない場合は、画面下にある”QRコードリーダーが使用できない場合”をタップし、店舗のQRコードの下にあるパスコードを入力することでも電子クーポンは使用できるが、少々面倒である。詳細な作業手順はGo To トラベル事務局のホームページで解説されている。
一回の会計で複数のクーポンを使用することは可能
前述のように、一回の会計で複数の電子クーポンを使用することは可能である。ただし、紙の場合は1,000円単位のみなので枚数を数えて一度に渡せば良く、紙と比べると手間がある。
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※店舗側の許可を得た上で撮影した画像です。