【外伝】DELL XPS13 7390のSSDを256GBから1TBに変更した

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筆者は旅に出ているとき、PCはDELLのXPS 13 7390を持って行っている。このノートPCは2019年9月発売のもので本記事投稿日時点ではすでに型落ちではあるものの、ブログの執筆作業をする上では高スペックなCPUや大きなシステムメモリ容量は必要とはしないので十分である。しかし、他の作業にも使用しているため多くのアプリケーションソフトウェアをインストールしており、SSDの空き容量が枯渇してきていた。そこに追い打ちをかけたのが2025年9月30日(米国時間)に公開されたWindows 11 25H2である。このアップデートに必要な空き容量は64GBだが、筆者のノートPCの256GBのSSDの空き容量はすでに10GBを切っており、インストールできない状態だった。そこで、SSDの容量アップを行うことにした。

本記事は筆者がXPS 13 7390のSSDを256GBから1TBに変更した手順を解説したものであるが、この手順を実施することは自己責任となることに留意されたい。

DELL XPS 13 7390のSSDの仕様

DELL XPS 13 7390のSSDの仕様としては以下となる。

引用:https://www.dell.com/support/manuals/ja-jp/xps-13-7390-laptop/xps-7390-setup-and-specifications/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B8?guid=guid-05db9429-1e46-40f5-b709-7c66b3324d4e&lang=ja-jp

M.2 2230は最大256GBで、M.2 2280は最大2TBということである。また、サーマルプレートはSSDのサイズそれぞれ専用のものが装着されており、M.2 2230用のサーマルプレートをM.2 2280のSSDには使えず、M.2 2280用のサーマルプレートをM.2 2230のSSDには使えないということである。

ただ、ネットを検索する限り、もともとM.2 2230が装着されていたXPS 13 7390にM.2 2280の1TBを装着してサーマルプレートは装着しなかったり、別途購入したヒートシンクを使用したといった情報があった。

選んだSSD

熱対策はできれば独自の方法ではなく純正のサーマルプレートを使用したいのでM.2 2230のサイズからSSDを選ぶことにした。今回、筆者が選んだSSDは以下である。

Gen4で4レーンのSSDなので、前述の仕様からするとこのSSDの性能を十分発揮できないのであろうが、読み込み/書き込み速度が変更前から落ちなければ良しとした。また、これも前述の仕様からであるが、M.2 2230だと最大容量は256GBということなので、1TBはサポート外ということになるので自己責任である。

SSD交換手順

筆者が実施したSSDの交換手順である。

SSDのデータをコピーする(クローン)

古いSSDから新しいSSDにデータを丸ごとコピーしてSSDを差し替えるだけ済ませたい。そこでSSDのデータをクローンするソフトとSSDのエンクロージャが必要になる。

まず、ソフトの方であるが、今回用意したSSDには「Acronis True Image WD Edition」というソフトが利用できる。ただし、今回筆者は、「4DDiG Partition Manager」というソフトを使用した。後者のソフトは有料版でないとクローンができないので注意されたい。

そしてSSDエンクロージャの方は、M.2 2230対応の以下を使用した。

ケースに新しいSSDをセットし、USBでPCと接続し、クローン用のソフトを立ち上げてデータのクローンをする。クローンが終わったら速やかにPCをシャットダウンする。クローン後のOS上の変更(主にログ関連ファイル)をなるべく小さくするためであり、それらは新しいSSDには反映されないからだ。

ベースカバーを開ける

ここからはDELLが公開しているサービスマニュアルが参考になる。以下のサービスマニュアルを参考に8本のネジ(M2x3、トルクスT5)を取り外す。ネジがなめやすいのでドライバーのビットがしっかり挿入されている状態で回すようにする。

>「XPS 13 7390 > サービスマニュアル 」
https://www.dell.com/support/manuals/ja-jp/xps-13-7390-laptop/xps-7390-service-manual/xps-13-7390-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%AB?guid=guid-5b8de7b7-879f-45a4-88e0-732155904029&lang=ja-jp

バッテリーケーブルを外す

バッテリーケーブルは外す。その後、電源ボタンを5秒間長押しして放電する。

ベースカバーを開けたところ

サービスマニュアルによると、バッテリーを固定しているネジも外すことになっているが、そこまでしなくてよい気がする(筆者はネジまでは外さなかったが、サービスマニュアルの記載とは異なるので自己責任である)。

サーマルプレートを外す

サーマルプレートを留めているプラスネジ1つを外し、サーマルプレートをずらすようにして外す。ずらす方向はサービスマニュアルが参考になる。

SSDを入れ替える

元のSSDを抜き、データをクローンしたSSDを差し込む。

外したものを元に戻す

サーマルプレート、バッテリーケーブル、ベースカバーを取り付ける。

電源ボタンを押して起動確認する

電源ボタンを押してPCを起動してみる。

4DDiG Partition Manager」でクローンしたときにブートするディスクにするかを問われたときに「はい」を選択していないとブルースクリーン(エラー0xc000000e)になってOSが起動しないので注意する。筆者はブートするディスクに設定しなかったため、このエラーを経験した。

4DDiG Partition Managerでブートするディスクを選択しないでSSDを交換した結果のブルースクリーン

こうなった場合は、もう一度SSDのクローンをやり直して最後にブートするディスクを選択することになるので、ベースカバーを開けて元のSSDを差し込んでデータのクローンから前述の手順のやり直しである。

筆者の場合、正常にWindowsが起動後、念のため、読み込み/書き込み速度の確認してみた。結果は以下であった。

「CrystalDiskMark」というフリーのソフトでSSDの読み込み/書き込み速度を計測したところ

元のSSDの速度を計測していなかったが、この結果で筆者としては問題ないレベルである。

用意したもの(まとめ)

  • T5トルクスドライバー
  • 精密ドライバー(+)
  • SSDエンクロージャ「ORICO M.2 SSD 外付けケース M2PVM-10Gbps」
  • クローンソフト「4DDiG Partition Manager
  • SSD「WD_BLACK SN770M NVMe™-SSD – 1 TB」

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PCごと買い換えたら12~15万円はするが、今回のSSD交換は2万円でお釣りがくる額であった。執筆作業用のPCとしてはまだまだ使えそうだ。

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