SingtelのプリペイドSIMの有効期限は延長可能

投稿日:2020年4月16日
更新日:

検証日:2020年4月5日

検証結果:日本に居ながら有効期限を延長できる。延長はお金をチャージか延長用のプランを購入することでできる(2020年10月2日一部追記)。日本のクレジットカードで支払い可能。

今回はシンガポールの現地SIMであるSingtelのプリペイドSIMの有効期限を延長してみた。

シンガポールでは、SingtelM1StartHubといったキャリアからプリペイドSIMが販売されており、必要書類はパスポートのみで、チャンギ空港や市街地で販売されているので短期旅行者が気軽に入手できる。シンガポールに行く度にSIMを購入しても良いが、今回は、

  • 電話番号を変えたくない
  • 頻繁にシンガポールに行くのでその度に購入すると費用がかさむ
  • シンガポールに到着してすぐ(飛行機の降機直後など)に電話・データ通信をしたい

といった方向けの記事である。

筆者の体験をもとに、SingtelのプリペイドSIMの有効期限を延長する方法を解説する。手順としては、以下のリンクの1~3.を実施することになる。

公式アプリhi!Appをインストールしておこう

Singtel社のスマホアプリhi!Appをインストールしておくと、以下のことが少しやり易くなる。

  • SIMの有効期限の確認
  • 使用中のプランとその使用期限、データ使用量、通話使用量の確認
  • お金のチャージ(Top up)
  • プランの購入

インストールは必須ではない。ウェブサイトや一部はSMSからでもこれらのことはできる。

尚、シンガポールではSIMへのチャージのことをTop upと呼んでいる。

プリペイドSIMを挿してログインする

アプリから操作する場合はSMSを受信する必要があるので、SingtelのSIMを挿して電波をつかんでいる必要がある。日本国内だとdocomoかSoftBankの電話回線になる模様(2024年7月下旬時点で日本では電波をつかまなくなっている。後述を参照【2024年8月6日追記】)。モバイルデータ通信はOFFでよい。

アプリを立ち上げ、ログイン画面になったら、挿しているSIMの電話番号を入力し、”LOG IN”をタップする。シンガポールの国番号”+65″は入力不要。

hi!Appのログイン画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

すると、ワンタイムパスワード(OTP)の入力画面になる。少し経つとワンタイムパスワードが入力した電話番号宛てにSMSで送られてくるので、そのパスワードを入力して”SUBMIT”をタップする。

hi!AppのOTP入力画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

ログインに成功すると、以下の画面になる。

hi!Appのトップ画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

有効期限は今週水曜日に切れると表示されている。この表示は2020年4月5日時点なので、2020年4月8日(水)に有効期限が切れるということである(2020年4月7日まで使えるということ)。

ウェブサイトの”Quick Top Up”から有効期限を延長する場合は、SIMカードを挿したり、ログインしたりする必要はないが、上記の情報を確認するときは必要になってくる。

Top upする あるいは 期間延長用プランを購入する

有効期間を延長するには二つの方法がある(2020年10月2日追記)。

Top upによる方法

有効期限を延ばす方法の一つは、Top upすることである。ログイン後のトップ画面の”TOP UP”をタップするとTop upのメニュー画面が表示される。

hi!AppのTop up画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

どれをTop upすると何日間の有効期間になるのかはここの画面で分かる。

今回は、”$20 hi! Top-Up Card”という20SGD(日本円で1500円程度)で180日間の有効期間のものを選択した。次に支払い方法である。

hi!Appの支払い方法選択画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

4つあるが、今回は”Credit/Debit Card”を選択した。

hi!AppのTop up確認画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

“Start Date”がTop upする日になっている。これはTop upした日から有効期間が始まる(現在の有効期限の後ろに付け足されるわけではない)ということであり、現在の有効期限のギリギリまでTop upを待ったほうが良いということである。

確認画面で”CONFIRM”をタップする。

SingtelのTop up時のクレジットカード情報入力画面
出典:singtel.com

カード情報を入力して”Pay $xx.xx”をタップし、その後、カード会社の認証を経て処理が成功すると、以下の画面になる。

hi!AppのTop up成功画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

日本で発行されたクレジットカードで処理できた。トップ画面に戻ってみる。

hi!AppのTop up後のトップ画面
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

20SGDが足されており、有効期限は2020年4月5日から180日後の2020年10月2日に変更されている。

有効期限延長用プラン購入による方法【2020年10月2日追記】

有効期限を延ばすもう一つの方法は、有効期限延長用のプランを購入することである。ログイン後のトップ画面の”TOP UP”をタップするとTop upのメニュー画面が表示される(有効期限間際になるとトップ画面に「EXTEND VALIDITY」というボタンが表示されるのでそれをタップしても良い)。ここで「Others」を選択する。

SingtelのOtherプラン
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

すると、有効期限延長用のプランが表示される。

Singtelの有効期限延長プラン一覧
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

60日延長で0.99SGDと90日延長で1.40SGDの二つが用意されている。これらのいずれかを購入しても有効期限を延長することができる。Topupによる方法とは違い、支払ったお金はアカウントにチャージされるわけではなく、延長用の費用として消費される。

2021年4月28日追記】この方法で延長を繰り返してきた筆者であるが、2021年4月下旬にまた有効期限が迫っていたので90日延長を選択したところ、結果は4ヶ月の延長になった。何かのプロモーションやCOVID-19による特別措置だろうか。公式ホームページを確認してみたが、真相は分からなかった。

2021年8月29日追記】この方法で延長をすると、現在の有効期間の後ろに60日/90日が付け足されるようである(Top upによる方法とは延長の起点が異なる)。

【2021年12月2日追記】2021年11月26日時点で、有効期限延長用プランを使用できることを確認。

ログインせずに延長する方法【2023年12月2日追記】

電話番号を知っていればログインせずにTop upすることもできる。これによって有効期限を延ばすことができる。これは、アプリまたはWebサイトから可能である。アプリだとトップ画面の「top up for others」から進む。Top upのメニューは限定されている。これは、他人(家族や親しい友人など)が行うことを想定しているためであろう。

出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

シンガポール再訪問時のプランの購入方法は?

新規に購入したプリペイドSIMは最初から〇日間で○○GBのデータ通信と○○分の通話などのプランの使用が開始された状態になっているが、SIMの有効期限を延長しても、これらのプランが延長されるわけではない。SIMが無効になる期限が延長されただけである。SIMの有効期限がまだあってもプランの使用期限が過ぎれば、その後は通信量・通話時間に対する従量制の料金になり、使用した分がTop upされているお金から都度引き落とされていく。

シンガポールを再訪問したときに何のプランも使用していなければ、新たなプランを購入することになる(無論、従量制のままで良いのであれば不要であるが)。チャンギ空港に飛行機が到着し、降機した直後にプランを購入したい場合、その方法としては以下になるであろう。

  • SMSで727040に1を送信して、その後のSMSのやり取りで購入する。
  • *363に電話して、その後のSMSのやり取りで購入する。
  • チャンギ空港のインフォメーションカウンターでWi-Fiのパスワードを入手して(無料)、ネットにつながった状態にしてアプリやウェブサイトで購入する。

一番上のSMSでのやり取りを紹介する。二番目の*363に電話する方法でも、結局、次の手順で727040に1を送ることになるので同じ手順となる。

SMSアプリで727040に1を送信すると以下のようにプランが送られてくる。プランはときどき変更されるので以下は参考まで(【2022年5月30日追記】2022年5月30日時点で 1-Dayや3-Dayのような短期間プランはSingtel社アプリhi!Appからは提供されていないようである)。

Singtelのプラン
出典:Singtel

自分の購入したい番号をSMSで返信する。ここでは1のプランにしたいので1を入力して返信した。すると、確認のSMSが送られてくる。

Singtelの購入プランの確認
出典:Singtel

これで確定する場合は、1を入力して返信する。

Singtelのプラン購入完了のSMS
出典:Singtel

プランが購入された旨のSMSが送信されてくる。料金はTop upされているお金から引き落とされる。使用量はhi!Appアプリか*100#に電話して確認できる(*100#へ電話する場合はSMSで自動返信される)。

筆者はわざわざインフォメーションカウンターでWi-Fiのパスワードをもらうのが面倒なのでSMSでのやり取りで購入している。このようにして、数年前に購入したSingtelのプリペイドSIMを現在も使っている。

SingtelのSIMカード
年季の入った筆者のSingtel SIM

【2023年6月8日追記】2023年6月に試してみたところ、SMSで727040に1を送信する方法と*363に電話する方法は既に受け付けていないようである。

5Gに切り替えることはできるか?【2022年5月31日追記】

有効期限延長タイミングで、そろそろ5Gがサポートされているのではないか、SIMカードを新規に購入すれば5Gを利用できるのではないかと思ったりもするが、残念ながら、本章追記時点ではプリペイドで5Gを利用することはできない。5Gが利用できるのはポストペイドの契約者となる。ポストペイドとは月々基本料金がいくらといった月額制のことであり、短期滞在者は契約できない。M1、StarHubもプリペイドでは5Gを提供していない。

【2022年10月16日追記】2022年10月時点でプリペイドSIMに対しても5Gが提供されている。既存のプリペイドSIMを変更する必要なくプランの購入だけで良いようだが、40SGDと短期旅行者には少々高い。また、ツーリスト用SIMの5G版も30SGDで販売されている。

【2023年6月8日追記】4Gプランに追加の5SGDで5Gにアップグレードできるプランが提供されているようである。

Singtelの5Gアップグレードプラン
出典:Singtel Idea Factory Pte Ltd

日本ではログインできなくなった【2024年8月6日追記】

2024年7月下旬、筆者はいつものように有効期限を延長しようと、日本でSingtelのSIMに差し替えたところ、日本のキャリア(SoftBankなど)の電波はどれもつかまない状態になっていることに気づいた。スマホの機内モードOFF/ONしてもダメ、キャリアを自動検索ではなく手動で指定してもダメ。SMSが受信できないので、ログインできない。仕方なく、前述のログインせずに延長する方法は使えたので、それを行った。しかし、ログインできないので、延長処理後の有効期限の日付を確認することはできない。そこで、SMSが受信できない点、現在の有効期限はいつなのかをSingtelのホームページから問い合わせた。

数日後、Singtelから回答が返ってきた。まず、SMSが受信できない点であるが、2G/3Gに対応していない国ではSMSが受信できないとのこと。数か月前まではSMSを受信できていたので、日本のキャリアを調べてみたところ、2024年7月下旬時点ですべての日本のキャリアが3Gを停波していた。Singtelによると、現時点では回避策はないとのことであった。

次に、有効期限の確認であるが、本人確認のため、SIMの電話番号と名前、最後にTop upしたときの情報を返信するように言われ、返信した数日後に教えてもらうことができた。

現状、日本から有効期限を延長する場合は、ログインせずにTop upする方法で行い、新しい有効期限は自分でカウントするかSingtelに問い合わせて教えてもらうかになる。

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せっかく2020年の10月まで延長したのでそれまでにシンガポールに行けると良いのですが…

Singapore chinatown
2020年1月のチャイナタウンの様子

【2022年5月31日追記】その後も日本で有効期限延長を繰り返し、ついに2022年5月下旬にシンガポール現地で使いました。データ通信、SMS、電話、すべて以前と変わらず使えました。

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