ホンダの関連会社が運営しているカーシェアリング事業、Honda EveryGo。カーシェアで典型的なガソリン代不要、走行距離に応じて料金が加算されるシステムは得なのかを計算してみた記事である。
Honda EveryGo公式ホームページ
> https://everygo.honda.co.jp/
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貸出・返却はスマホアプリから
かり方
- Honda EveryGoのスマホアプリまたはWebから予約する(事前に会員登録が必要)
- 予約時間に予約車両の前まで行く
- 車の傷チェックを行う
- 車の近くでスマホアプリHonda EveryGoから解錠操作を行う
- EveryGoの衝立を脇に退ける
- ドアを開ける
- グローブボックスに入っている車のキーを貸出/返却の鍵穴に差し込み、「貸出」に回す
- エンジンをかけ、発進し、EveryGoの衝立を戻しておくために、近くで停車し、車から降りる。
- EveryGoの衝立を戻しておく
- 再び車に乗り込み、出発する
貸出・返却場所に有人カウンターはないので、直接車両に行って自分だけで借受操作を行う。車両は一般の駐車場の一区画をHonda EveryGo用として借りているケースが多いようだ。傷チェックをして傷がある場合はアプリか電話(24時間対応、フリーダイヤル)で報告する。2021年9月15日までは免許証を車両の所定の位置にかざすことで解錠していたが、本記事投稿日時点では免許証は解錠には必要なくなった。解錠処理がうまくいかない場合はスマホアプリを立ち上げなおすとうまくいく場合があるようだが、電話で連絡すると遠隔操作で解錠してもらえる。EveryGoの衝立は発進までに忘れずに一旦脇に退けておく。発進したら再びもとの場所に立てておく。誤って他の車両が駐車してしまわないようにするためである。
返し方
- 借りたときの駐車スペースへ行く
- EveryGoの衝立をどかす
- 借りたときの駐車スペースに駐車する
- エンジンを切る
- 車載のクリーニングキットなどで車内を清掃する
- 車のキーをグローブボックスにある貸出/返却の鍵穴に差し込み、「返却」に回す
- ETCカードの抜き忘れ、忘れ物がないかを十分に確認し、車から降りる
- ドアを閉める
- スマホアプリから施錠する
- EveryGoの衝立をもとの位置に戻す
施錠するとすぐに走行距離、延長分を考慮した料金が確定し、スマホアプリから確認できるようになる。支払いは会員登録時に登録したクレジットカードから引き落とされる。施錠後に車内の忘れ物に気づいた場合は10分以内であれば再度スマホアプリから解錠できる。
キャンセル
貸し出し予定時刻の15分前まではキャンセル料は無料である。スマホアプリから行える。15分前を過ぎると利用料金の100%がキャンセル料としてかかる。
延長
貸し出し後の延長は15分単位で料金が発生する。また、無断で利用時間を過ぎての利用の場合は当然のように高くなる。
延長料金
Honda e 200円 / 15分
Honda e以外の車種 75円 / 15分無断延長料金
引用:https://everygo.honda.co.jp/Price/Index
CR-V・クラリティ FUEL CELL: 800円/15分
上記以外の車種 : 400円/15分
利用時間終了の1時間前にメールで案内があるので、延長する場合はそのメールに従って延長手続きを行う。運転中であれば同乗者にやってもらうと良いが、自分のスマホを他人に操作されたくなかったり、同乗者がいなかったり、ナビとしてスマホを利用中の場合はどこかに停車して延長申請をすることになる。高々数十円から数百円を節約するために予定時刻に間に合わせようとして急いで運転して事故を起こしてしまうのは避けたいところである。
ガソリンの満タン返しは不要
全車種でガソリンの満タン返しは不要である。利用中の給油は車内にある会員カードで支払いを行う(利用者負担なし)。200km以上走行した場合にガソリン満タン返しをすると利用料金から200円割引になる。
走行距離に応じて料金が加算される
ガソリン代の負担はないが、走行距離に応じて料金が加算されていく(Honda eを除く)。1kmあたり17円である。100km走行したら1,700円が加算されるということである。
ガソリン代払うのとどっちが得か?
ガソリン代自己負担のレンタカーとどちらが得なのか ー
車両の燃費を20km/L、ガソリン代を160円/Lとおくと、1Lで20km走りそれが160円なので、 満タン返しのレンタカーでの1kmあたりに掛かる追加費用は、
160 [円/L] ÷ 20 [km/L] = 8 [円/km]
となる。つまり、1kmあたり8円程度ということである。ガソリン代が高騰している昨今ではあるが、それでもHonda EveryGoの走行距離の料金加算システムと比べると半分以下である。
ただし、レンタルの基本料金(車両補償を含む)はHonda EveryGoの方が抑えられているようである。セルフによって経費が抑えられているためであろうか。いずれにしても総合的に見た料金は、
Honda EveryGoの料金 = 基本料金[円] + 走行距離[km] × 17[円/km]
比較対象のレンタカーの費用 = 基本料金[円] + ガソリン代[円/L] × 走行距離[km] ÷ 燃費[km/L]
となる。例えば軽自動車を8時間レンタルする場合だと、Honda EveryGoの基本料金は3,780円(税込)、通常のレンタカーだと5千円程度、燃費は20km/L程度、レギュラーガソリンであり、160円/L(資源エネルギー庁、2021年10月4日調査の全国平均)であるから、100km走ったとして、
Honda EveryGoの料金 = 3,780[円] + 100[km] × 17[円/km] = 5,480[円]
比較対象のレンタカーの費用 = 5千円程度 + 160[円/L] × 100[km] ÷ 20[km/L] = 6千円程度
となる。これが200kmだった場合は、Honda EveryGoが7180円で、他のレンタカーだと7千円程度になるので、このあたりの走行距離が損益分岐点となりそうだ。空いていれば直前でも予約が取れることからも、Honda EveryGoは近距離での利用に向いているのだろう。ちなみに、ナイトパックという名称で21:00~7:00までの10時間の基本料金が1,500円というお得な料金も用意されているが、夜中に運転する人のためというよりも日を跨いでレンタルするケース用であろうか。