検証日:2020年7月下旬
検証結果:仕様は機種によって違い、B737・B767ではType-Aが5V・2.1A、Type-Cが5V・3.0A、B787・A350では5V・1.0Aである。実測値は、接続するUSBケーブルと装置に依存する。
前回の記事で、ANA国内線のUSB電源の電流・電圧を測定した記事を投稿した。
今回は、JALの国内線でUSB電源の電圧・電流を測定してみた。
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JAL国内線でUSB電源がある機種は?
本記事投稿時点で、JAL国内線で座席にUSB電源がある機種は以下である。
- ボーイング737-800の一部の機材
- ボーイング767-300の一部の機材
- ボーイング787-8
- エアバスA350-900
普通席の場合、B787・A350はシートモニターにType-AのUSBのポートがあり、B737・B767はシートの下にType-AとType-Cの二つのUSBポートがある。
JALによると、B737・B767については2022年3月までに順次導入していくとのことである。
JAL国内線のUSBポートの電圧・電流の値
JALに仕様を確認してみた。ファーストクラス、クラスJ、普通席で違いはないとのことであった。
仕様
B737-800、B767-300
Type-Aは、電圧は5V、電流は2.1A
Type-Cは、電圧は5V、電流は3.0A
(USBポートはType-AとType-Cが用意されている)
A350-900、B787-8
電圧は5V、電流は1.0A (USBポートはType-Aのみ)
実測値
測定にはアンペアメーターというスマホアプリを使用し、Type-Aについてはルートアール社のRT-USBVAC60QCというQuickCharge3.0に対応した電圧電流チェッカーでも測定してみた。
なお、実測したのはB767とA350である。
B767-300
まずは、Type-Cから。シート下にあるUSB電源ポートに差し込み、USBケーブル(最大3.0Aに対応)とスマホを接続してみた。スマホはGalaxy S8+でQuickCharge3.0にも対応している。
そのときの電圧・電流は以下であった。
2.5A近く出ており、仕様どおりかなり高い電流である。
続いて、Type-AのUSBポートに接続して確認してみた。Type-AについてはUSBチェッカーも接続して測定してみた。
2.1Aほどまではいかないが、まずまずの出力である。
なお、Type-CでもType-Aでもアンペア数は流動的に変化していた。
A350
JALによると仕様は1.0Aまでの出力とのことであったが、上の画像のとおり、実際には1.0A以上の出力がされているようであった。スマホアプリから確認しても1.0A以上が出ていた。
後日、同機種で別の機体番号の便、複数で普通席、クラスJで試したが、やはりどの機体、座席クラスでも1.0A以上が出ていた(2021年12月6日追記)。
一般的にUSBでの充電は、USBケーブルの長さや対応している規格(USBバージョン、QuickCharge、PowerDelivery)、スマホなどの充電側の充電状態(80%以上になると遅くなるなど)にも依存するので、今回の測定結果は大まかな目安でしかないだろう。仕様を上回る数値が出た点は不明だが。