COVID-19-マレーシア入出国書類はすべて電子でいけた

投稿日:2022年7月6日
更新日:

成田空港第1ターミナル出発階
成田空港第1ターミナル出発階の様子(2022年6月下旬)

2022年6月下旬、筆者はクアラルンプール(マレーシア)へ渡航した。今回は、日本入出国時、マレーシア入出国時のCOVID-19関連の書類はすべて電子で済ませられたという話である。

前提として、筆者は日本国籍で日本在住、新型コロナワクチン3回接種済み、往復ANA便で成田空港で出発し、成田空港で帰国、マレーシアは短期滞在ということである。

この記事の情報は2022年6月下旬の筆者の体験に基づいています。公式かつ最新の情報については各国政府および利用する航空会社からの情報をご確認下さい。

日本出国時について

成田空港出発に際し、ANA Travel Readyという渡航先入国書類を事前に確認してもらうシステムを利用した。また、オンラインチェックインをし、搭乗券はスマホに表示されるものを用い、預け荷物もなかったため、航空会社の有人チェックインカウンターには寄らずに出国した。

マレーシア入国に際しては以下の書類が必要となるため、ANA Travel Readyを利用しない場合はチェックインカウンターに寄り、以下のものを地上係員に提示する必要があると思われる(ANA Travel Readyでも以下のものの画像を提出した)。

  • パスポート
  • 申請済みMySejahtera
  • ワクチン接種証明書

保安検査場通過後の出国ゲート(出国審査)ではコロナ禍前と同様にパスポートだけで自動化ゲートを通過できる。

尚、成田空港ではFace Expressという顔認証で搭乗できるシステムも導入されているので、対象便であれば、保安検査場入り口、搭乗口でパスポート、搭乗券を出す必要なく、通過できる。

【2022年7月30日追記】JALにも渡航先入国書類を事前に確認してもらうシステム「VeriFLY」がある。

マレーシア入国時について

入国審査(イミグレーション)で提示が求められた書類はパスポートだけだった。

マレーシア入国に必要な書類は、前述の通り、パスポート、申請済みMySejahtera、ワクチン接種証明書である。

おそらく、パスポート番号から申請済みMySejahteraが割り出せ、そこからワクチン接種状況が分かるので、MySejahtera、ワクチン接種証明書を紙でも電子でも入国審査官に見せる必要がないのだと思われる。

入国する多くの人が、スマホ画面でMySejahteraを表示して列に並んでいたが、結局それを入国審査官に提示している人は見当たらなかった。

入国者一人当たりの審査時間はコロナ禍前とほぼ同じだった。

因みに、MyEGへ確認したところ、マレーシア国外でワクチン接種した人は、MySejahteraアプリで「Show QR」をタップすると、”Vaccination record does not exist in VMS blockchain system”と表示されるが、これは特に問題ないとのことだ。

出典:Government of Malaysia

マレーシア出国時について

クアラルンプール国際空港(KLIA)のANAの有人チェックインカウンターにて、以下の書類の提示を求められた。

  • パスポート
  • PCR検査の陰性証明書

2022年6月下旬時点では日本入国には出国前72時間以内に行こなったPCR検査の陰性証明書が必要になる。

陰性証明書のフォーマットは日本の厚生労働省指定のものが原則であるが、必要事項が記載されていれば厚生労働省指定のものでなくてもよい。実際、筆者も厚生労働省のフォーマットではなくクアラルンプールにあるクリニック独自のフォーマットを使用して日本入国できた。以下に筆者がPCR検査を受けたクリニックのリンクを貼っておく(よそのサイトで日本語対応が可能と紹介されているが、筆者が行ったときには受付も看護師も日本語非対応の方であった)。クリニック独自のフォーマットと厚生労働省指定のフォーマットの二つをPDFで発行してもらえたが、先に届いたクリニック独自のフォーマットをMySOSに登録して、審査が通った。

ALTY HOSPITAL (旧 HSC JAPAN CLINIC)
> https://hsc.com.my/

さて、話を戻すと、クアラルンプール国際空港(KLIA)のANAの有人チェックインカウンターにて、チェックイン時に陰性証明書のPDFファイルを表示したスマホ画面で提示することで筆者はチェックインすることができた。ただし、画面をスクロールするために地上係員にスマホを触られたので、それが気になる人は紙で用意しておいた方が良いだろう。

陰性証明書はマレーシア出国時と日本入国時に必要となるが、日本入国時はファストトラックを利用することで紙の状態で陰性証明書を持っている必要はない(アプリを通して電子で登録する)。そうすると、マレーシア出国時の航空会社によるチェックさえ電子で通過できれば紙に印刷する必要はなくなるが、これは航空会社の対応次第になるだろう。マレーシアでは日本とは違い、街中のほとんどのコンビニは印刷サービスを提供していない。

ANAによると、チェックイン時の確認では出国前72時間以内の陰性証明書はPDFファイル等をスマホ画面に表示しても良いとのことである。筆者はこのことを事前に確認していたので、印刷したものは容易しなかった。

【2022年7月24日追記】入出国には関係ないが、前述のクリニックで受けたPCR検査の結果が、後日、MySejahteraアプリに表示された。筆者はPCR検査結果のMySejahteraアプリへの登録作業のようなものは一切していない。このことから、マレーシア国内でPCR検査を受けるとその結果はマレーシア政府に渡り、MySejahteraアプリのサーバへ反映されるものと思われる。

出典:Government of Malaysia

日本入国時について

日本到着後の流れは、

飛行機を降りる ⇒ COVID-19関連の検疫 ⇒ 入国審査 ⇒ 税関 ⇒ 到着出口

となる。今回筆者はファストトラックを利用したので、COVID-19関連の検疫で必要な書類は、

  • パスポート
  • MySOSアプリ(審査完了状態)

のみとなった。

MySOSアプリはQRコードを表示させる必要があるが、成田空港第1ターミナル保安区域では空港のフリーWi-Fiが使えたので、携帯電話会社のデータ通信無しで済ませられた。

MySOSは、日本到着の6時間前までに申請されている必要があり、また、審査完了したものの内容変更は、アプリをアンインストール後に再インストールして最初からやり直す必要がある。飛行機の座席番号を変更した場合もやり直す必要がある。これについては、以前投稿したシンガポール編で触れているので参照されたい。

入国審査ではコロナ禍前と同様にパスポートだけで自動化ゲートを通過できる。また、空港は限定されるが税関申告書もアプリでも申告できる(税関ホームページ)。

今回は成田空港にて帰国したが、飛行機到着から到着出口に着くまでの時間はおよそ1時間弱かかった。その大半がCOVID-19関連の検疫に時間を要したが、2022年6月からは一部の国からの入国ではCOVID-19の検査自体は免除され、マレーシアはその免除となる国であったので、2022年5月下旬に日本入国した時と比べ、半分程度に時間短縮された。

【2022年8月3日追記】税関申告書の電子申告については以下の記事を参照されたい。

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